【ユニマガ vol.5】『体育会人材の価値』ユニマガ初登場、東大ア式蹴球部学生GMの俣野です。と言ってもつい先日引退してしまいましたが。時折、四年間の経験に基づいた思考を記述させていただければと思います。運動会やスポーツに携わる皆様の思考のきっかけになれば幸いです。また、コメント等でオープンな議論もしたいです。そんなわけで、本稿のテーマは体育会人材の価値。きっと体育会に所属する皆さんも常に考えることと思います。比較的コントラストが強くてわかりやすい東大運動会(※東大では体育会のことを運動会と言います。)の例からご紹介しますね。2017.11.02 13:25
【ユニマガ vol.4】体育会の進むべき道とは人間は信じられない程物質的に豊かになり、世の中は多くの情報に溢れ、分からないことはグーグルで検索すれば大抵わかるようになった。人の価値観は多様化し、アイドルの嗜好は美空ひばり、北島三郎などのソロから乃木坂46などのグループへと変わった。職業は多様化し、職によって求められる能力、人柄すらも大きく変わった。時代は「マス」から「パーソナライズ」へと変化し、今僕はSpotifyで自分用にカスタマイズされたプレイリストを聴きながらこの原稿を書いている。原稿を書き上げれば、Netflixでおすすめされた映画を見る。人間の寿命は伸び、これからは人生100年時代とも言われる。人間は自分がどう生きるかを決められるようになり、組織よりも個人の存在感が強まって行く。今回はこのような時代の変化をヒントに、これからの体育会が進むべき道について考えたい。2017.11.01 13:21
【ユニマガ vol.2】応援学科の誕生はありうるかスポーツビジネスに関わりたいと志す学生は多い。そしてその大半が、この業界は決して稼げる世界ではないことを既に知っている。にも関わらずなぜ多くの学生がスポーツビジネスをやりたいと言い続けるのか。それは学生にとって、それでもこの業界で働くことのやりがいと魅力を感じているからであるのは言うまでもない。こうした状況が生むことは大体予想がつく。各プロクラブはインターン希望の学生をタダで雇い、学生もこの申し込みに殺到。タダでもインターン枠の奪い合いになる。それどころか学生が金を払うことも珍しくない。毎日のようにいたるところで開催されるスポーツビジネスのセミナーの参加費は何千、何万円にも上る。もはやクラブ経営よりセミナーを開いたほうが儲かりそうな勢いだ。クラブがタダの労働力として学生を雇うこと自体は本質的な問題ではない。学生だって経験を積めるわけだし、両者winwinの関係であれば決して奴隷契約ではない。問題なのは、これだけタダの労働力が市場に溢れていると、クラブは給料を払ってスタッフを雇う必要が無くなってしまうのである。つまり「職業」としての雇用が減るのだ。スポーツビジネスを志す学生が増えれば増えるほど雇用が減る。とんでもない悪循環である。2017.10.10 12:57
【ユニマガ vol.1】一緒に大学スポーツを観に行こう常勝軍団鹿島アントラーズのホームタウン鹿嶋市の人口は約67,000人。それでもアントラーズの平均観客動員数は約19,000人を数え、今も日本サッカー界の頂点に君臨する。一方日本最大の学生数を誇る日本大学の学生数は、鹿嶋市を上回る約74,000人。さらに卒業生数は何と100万人にも上る。コミュニティの大きさなら都市部の自治体にも引けを取らない。「大学スポーツって、その大学の人しか観にいかないでしょ?」とよく言われるが、それでも充分な数を集められるはずだ。慶應の学生が慶應の試合を観に行くことも、早稲田の学生が早稲田の試合を観に行くことも、日本人が日本代表の試合を観に行くことと同じように、そこに理由なんていらない。ところが今の大学スポーツの問題はここにある。来るべき人が来ていない。特にサッカーはメジャースポーツ。サッカー好きの大学生なんていくらでもいるはずだ。それでも普段の試合はほとんど観に来ない。私が早慶戦の集客を通じて感じたのは、彼ら意外と「誘えば来る」のだ。いくら告知しても来なかった層が、直接声をかけて誘ったら来たのだ。そう、集客の特効薬は地道な声がけを続けることだった。我々は集客について、企画や告知をどうするかについてかなり考えたのだが、声がけについてはある意味盲点だった。それを考えると我々がまず取り組まなければならないのは、誘えば来る層を何度も呼んで固定客にすること。まずは足元から。綺麗な華を咲かせるためには土から手を加える必要があるように。2017.10.05 12:51